2000年9月22日金曜日

fieldにドーナル・ラニー&アンディ・アーバインがやってきた来た!(その2)

 それは1本の電話から始まった。その時ワシは仕事をさぼって家の壁を塗っていた。携帯を鳴らしたのは店のスタッフだった。「今、ソウルフラワーの方が来られました」。「何い?」取るモノもとりあえず店に飛んでいく。店には伊丹さんと中川さんとドーナル、そして久々にお会いするバンジョーのモンツさん他数名の方々がいらっしゃった(あとで知ったのだが、この数名の方々の中にアイリッシュ系CDのライナーノートでいつもみんながお世話になっている大島豊さんもいらしたのだった!)。そして、まさにドーナルは楽器ケースの中から彼のブズーキを取りだした所だった。ジロジロ見ていると、ポイっとソレを手渡された。おおお!これは写真で見たヤツと同じや!すごい重厚かつ繊細な造り。このあたりのことは、セッション日記2000年9月22日の欄を参照の事。

 昨夜はみんながセッションで迎えてくれたのに応じられなくて申し訳なかったと思い、ラッキーにも今日楽器が京都の宿に届いたので、今夜こそはとセッションしに来たぞ!というドーナルは電話をかけるゼスチャーをする。昨日の連中を呼べ、と言ってるのだなと思い、そこら中に電話しまくった。はじめはモンツさんとドーナル2人のセッションだったのが気が付けば総勢10名近いセッションになっていた。ブズーキの神様の前でブズーキを弾くのは初めは少々気が引けたが、そんなもんよく考えてみると気が引けてるなんちゅーのもおこがましい話や!彼の前では誰もがちゅーちゅーで当たり前と開き直りワシも自分のブズーキを抱える。

 ライターの白石さんが、「こうやって電話1本でセッションするミュージシャンがゾロゾロ集まってくるパブって、まるでダブリンのどこそこ(ここ聞き取れなかった)のパブみたいですね」と、この空気を楽しんでいただいている様子。音楽の友社の鈴木さんと安野さんはバシバシ写真を撮ってくださった。たまたまカウンターに来ていた京都在住のアイリッシュ娘ハイディに「ドーナル・ラニーだよ」と教えると「ひえ〜!ダブリンに居てもなかなか会える人じゃないよ!」と叫んでドーナルの真横にすっ飛んできた。お連れのカナダ人男性はわけも分からず踊り出した。この京都の繁華街のはずれの夜ともなるとどちらかというと寂しげなビジネス街の路地の2階で、ドーナル・ラニーが自らセッションをすべくやってきて、どこからともなく楽器を弾く奴らが集まってきて、たまたまお客さんにアイルランドの女の子が居て・・・・、もう、これだけで充分。何を語る必要もなく、fieldはIrish pubになったんやな、と実感する「じーん」とした夜でした。

 

 

 

 

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